又吉直樹、待望の第二作。自らの夢とうまくいかない現実のはざまでもがきながら、かけがえのない大切なひとを想いつづける、切なくも胸にせまる恋愛小説。
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役者を褒め続けるのが演出家の仕事ではない。お遊戯会じゃないのだから。お互いに褒めあって、偽りあって、傷を舐めあっても変化は起こらない。
自分が書いたものが人間の肉体と肉声を通して再構築されることが奇跡のように感じられたし、それが観ている人に伝わった時の快感はなにものにも代え難かった。