フランス文学部准教授兼有名翻訳家の成澤は、強い雨の夜、非常階段で死のうとしていた蒼井を助ける。彼は馴染みの出版社の新米編集者だった。なぜかその時の思い詰めた表情が気になり、次の仕事を受ける代わりに、無理やり蒼井を担当に指名した成澤。厭世的で人との関わりを避けてきた自分とは違い、純粋で常に前向きな彼に、恋に堕ちたと自覚した成澤は、どうしても君が欲しいと、蒼井に想いを告げる。しかし、頑なに自分を拒む彼には、癒えない心の傷があると知り…。准教授×新米編集者の身も心も捧げる、最後の恋。
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