情人を亡くし、虚ろな日々を過ごす元警視の探偵・秋津は、極道の久我に口説かれる。「もっと俺を受け入れるんだ。できるだろう?」組み伏せられた秋津は、自分の身体に潜む雌の部分が、逞しい雄を求めて疼き出すのを感じた。けれども、情人を忘れられない。そしてなにより、失う悲しみにはもう耐えられない。必死で拒むが、共に事件を追ううちに、傲慢なくせに優しい久我に心かき乱されて……。悦楽に溺れる夜が今、蘇る──傷を抱えた男たちの、あやうい恋情。
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