●法月綸太郎、絶賛!「ホワットダニット(What done it)ってどんなミステリ? その答えは本書を読めばわかります」
ブラウン神父、亜愛一郎に続く、“とぼけた切れ者”名探偵である、昆虫好きの青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた──。
16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか? エリ沢が意外な真相を語る「蝉(せみ)かえる」。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりを解き明かす、第73回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など5編を収録。
注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、絶賛を浴びた『サーチライトと誘蛾灯』に続く連作集第2弾。
著者あとがき=櫻田智也
装画:河合真維
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
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1977年北海道生まれ。埼玉大学大学院修士課程修了。2013年「サーチライトと誘蛾灯」で第10回ミステリーズ!新人賞を受賞。17年、受賞作を表題作にした連作短編集でデビュー。18年、同書収録の「火事と標本」が第71回の、20年、受賞後第2作『蝉かえる』収録の「コマチグモ」が第73回日本推理作家協会賞〈短編部門〉の候補に選出される。軽妙な語り口と緻密な構成が光る、期待の新鋭。
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「たしかに願わなくても明日はやってくるでしょう。でも、明日がくることと、ぼくに明日があることは、同じではないのです」
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